ウシ科(ウシか、Bovidae)は、哺乳綱鯨偶蹄目ウシ亜目(反芻亜目)に属する科である。
ウシ科に共通の特徴として、その角は洞角であり、角質の鞘と骨質の芯をもつ。シカ科などの角のように、生えかわったり、鞘が抜け替わったりすることはない。
側方の指は常に不完全で、ふつうは副蹄しかなく、この副蹄ももたないものもある。
ブラックバック亜族 Antilopina
オリビ亜族 Ourebina
ボック亜族 Raphicerina
チベットガゼル亜族 Procaprina
ブッシュバック族 Tragelaphini
ウシ科は Boodontia(直訳: 牛歯類)と Aegedontia(直訳: エーゲ歯類)に分かれる[4]。Boodontia はアジアで、Aegedontia はアフリカで進化した。
より詳細には12族に分類され[4][5][2]、Boodontia にはウシ亜科の3族が属す。Aegedontia には残りの9族が属す。しかし、その亜科分類は一定せず、現在では1亜科[5][2]〜8亜科[3]に分類されるが、ここでは6亜科(ウシ科全体で7亜科)に分けることとする[1]。ただし、この分類でのブラックバック亜科(ブラックバック族 + クリップスプリンガー族 + ローヤルアンテロープ族)は、多系統である[4][5][2][3]。
ウシ科の中ではまずウシ亜科が分岐し、次に (インパラ亜科 + ローヤルアンテロープ族) が分岐した[2][3]。その後の分岐は不確実である。
ウシ科の正確な姉妹群は不確実だが、ウシ科など5科からなる真反芻下目 Pecora は単系統である[2]。
ウシ科はウシ亜科とそれ以外に分岐したため、ウシ亜科以外をブラックバック亜科にまとめる分類もある[5][2]。この場合、レイヨウ亜科と訳すこともある。
ガゼル亜科とも。
ローヤルアンテロープ亜科 Neotraginae を分けることもある。
チルー亜科 Pantholopinae を分けることもある。
ハーテビースト亜科 Alcelaphinae を分けることもある[3]。
リードバック亜科とも。
リードバック亜科 Reduncinae を分けることもある[3]。