ウコン属 (Curcuma) は、ショウガ目ショウガ科の1属。クルクマ属、クルクマとも。「Curcuma」はアラビア語でウコンを意味する كركم (Kurkum) からきて、語源は「黄色」。
熱帯アジア、アフリカ、オーストラリアなどに分布する多年草。40~50種が含まれる。
根茎や塊根が香辛料、健康食品、生薬、食品着色料、染料に使われるほか、花は鑑賞用にされる。
「アッシリア植物誌」に着色用植物としてあることから、B.C.600年ごろ、すでに中近東で用いられていたといわれる。インドでは、B.C.900年頃から栽培されていたとの説もある。日本では、平安時代中期に、中国からもたらされた。薬用としては、1454年の「撮壌集」に鬱金の名前が出てくるため、室町時代より以前に用いられていたとされる。16世紀頃の琉球王朝では、王府がウコンの専売制をしき、財源にしていた。1609年に薩摩藩が琉球に侵攻した後は、薩摩藩により、専売制がしかれる。江戸時代の享保年間(1716ー1735)に、幕府の麻布御薬園で栽培されていた記録がある。[1]
ウコンの種は、世界で約50種あるといわれている。日本では、沖縄で特になじみ深く、一般的にウコンといえば、「秋ウコン」をさす場合が多い。[2]
食品・生薬としての名称は混乱しており、必ずしもこれらの名称で流通しているとは限らない。
中国では、ウコンを薑黄・姜黄、キョウオウを鬱金といい、日本と逆になっている。さらに生薬としては、ウコン・キョウオウ・ガジュツの塊根を鬱金、ウコン・キョウオウの根茎を薑黄・姜黄(ガジュツの根茎は蓬莪術)という。
ウコン属 (Curcuma) は、ショウガ目ショウガ科の1属。クルクマ属、クルクマとも。「Curcuma」はアラビア語でウコンを意味する كركم (Kurkum) からきて、語源は「黄色」。