インドオオノガン(Ardeotis nigriceps)は、鳥綱ノガン目ノガン科オオノガン属に分類される。別名インドノガン[4][6]。
全長オス120センチメートル、メス90センチメートル[4]。体上面は黄褐色で、黒い斑点が入る[4]。顔から頸部・腹部にかけては白い[4]。雨覆や風切羽の先端は白い[4]。
後肢の色彩は淡黄色[4]。
オスは頭頂が黒く、胸部に黒い横縞が入る[4]。種小名nigricepsは「黒い頭の」の意。メスは頭頂が褐色[4]。頸部は灰色[3][4]。胸部の横縞は不明瞭か[4]、横縞がない[3][6]。
草原や半砂漠地帯などに生息する[4]。農耕地に飛来することもある[6]。
バッタ類やコガネムシ類などの昆虫、小型哺乳類、植物の根、イチゴ類などの果実、穀物などを食べる[4]。
繁殖様式は卵生。繁殖期はインドでは雨季にあたる3 - 9月で、雨量が少ない年には繁殖しない[6]。オスはディスプレイ場に集まり。1羽のオスが複数のメスと交尾を行う[4][6]。地面を掘っただけの窪みを巣にする[4]。1回に1個(まれに2個)の卵を産む[3][4][6]。抱卵と育雛はメスのみが行う[4][6]。雛は孵化してから1か月ほどで飛翔できるようになる[4]。
農地開発や採掘・道路建設・植林などによる生息地の破壊、農薬による影響、家畜による巣の踏み付け、電線による衝突死、食用の狩猟やスポーツハンティングなどにより生息数は激減している[3]。1975年のワシントン条約発効時にはワシントン条約附属書IIに、1979年にはワシントン条約附属書Iに掲載されている[2]。1969年における生息数は1,260羽、2008年における生息数は300羽と推定されている[3]。2012年の調査で89羽、2015年の調査では40羽の確認が報告されている[3]。