マコードナガクビガメ(学名:Chelodina mccordi)は、ヘビクビガメ科ナガクビガメ属に分類されるカメ。
最大甲長21.5センチメートル[3]。背甲はやや幅広い卵形[2][3]。第5椎甲板は横幅よりも縦幅の方が大きい[4]。第1縁甲板は第2縁甲板よりも小型[1][2][3][4]。成体は背甲の甲板に皺が入る個体が多い[2][3]。背甲の色彩は黒や濃赤褐色[3]。腹甲は大型。喉甲板と左右の喉甲板の間にある甲板(喉間甲板)の継ぎ目(シーム)は、肩甲板と喉間甲板のシームより長い[3]。腹甲のシームの周囲に沿って入る黒色斑が不明瞭[3]。
属内では頸部がやや短い[1][2]。頭部や頸部、四肢背面の色彩は黒く、腹面の色彩は灰色[2]。
孵化直後の幼体は腹甲、頭部や頸部腹面に、黄色や橙色の斑紋が入る[3]。
胸甲板と腹甲板のシームが第5縁甲板と第6縁甲板のシームに直線状に繋がる[4]。後肢の開口部が第6縁甲板内縁にかからない[4]。
胸甲板と腹甲板のシームが第5縁甲板に接する[4]。腹甲後部の開口部が第6縁甲板内縁にかかる[4]。
食性は動物食で、飼育下では魚類、甲殻類などを食べた例がある[2]。
種小名mccordiはBill Mccordへの献名[3]。
食用やペット用の乱獲などにより生息数は激減している(1970-1980年代は主に中華人民共和国への食用、1980年代以降は主に欧米や日本へのペット用[3])[2]。1997年にインドネシアでは輸出が規制されたが、以降も密輸されたと考えられている[3]。2005年にワシントン条約附属書IIに掲載された[1][3]。
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。以前はニューギニアナガクビガメとして野生個体が大量に流通していた[3](亜種が分割されたのが2007年のためマコードナガクビガメとして2亜種とも流通していたと考えられ、亜種間雑種と思われる個体も見られる[4])。ヨーロッパや日本国内での飼育下繁殖個体が少数流通する[1][3][4]。飼育下では配合飼料にも餌付く[1][3]。