Porphyra umbilicalisは、紅藻でウシケノリ科ポルフィラ属に分類される。海苔の1種。かつて日本産の藻類チシマクロノリにこの学名が使われていたが、別種であることが明らかとなっている。
英語で海苔を表わすLaverは、通常この種を主としており、イギリスはウェールズを中心に食用に供されるもの[1]である。アゾレス諸島やスペインのガリシア州でも食材として利用されている。[2][3]
なお、イギリス出身のK. M. ドリューが1949年のネイチャー掲載の論文[4]で本種の生活史を解明し、これが海苔の生活環の解明と養殖技術確立への契機になった。[1][5]
Laver(レイヴァー、[ˈleɪvə])は、食用の沿岸性藻類(海藻)で、高いミネラル分を含んでいる。特にヨウ素・鉄。Laverは圧倒的に東アジアで消費され、中国では紫菜(zǐcài)、日本では海苔、朝鮮では김(キム)として知られている。ウェールズでは、Laverは伝統的なウェールズ料理であるlaverbread(後述)を作るために使われる。食べ物としてのLaverは、一般に、アイリッシュ海沿岸のブリテンの西海岸とアイルランドの東海岸一帯でも見られる。その地域では、slakeとして知られている。[6]
よく岩にまとわりついているシート状の葉状体は、手触りは滑らかで、繊細に形成されている。主要な品種が本種である。[7]アマノリ属は紅藻に分類され、褐色がかった色を呈するが、調理の際に、煮詰まると濃い緑のパルプ状になる。海藻の中では普通でないことだが、葉状体は細胞1つだけの厚さしかない。[8][9]高いヨウ素の含有は、この海藻にオリーブとカキに共通する特徴のある風味を与える。[10]
緑藻であるオオバアオサ Ulva lactucaも、sea lettuceとして知られており、時に青海苔として食べられることがあるが、アマノリ属よりも劣っていると見なされている。[11]
Laverの食品としての栽培は、とても古いものと考えられているが、最初の言及は、17世紀初期のキャムデン(英語版)の『ブリタニア』におけるものである。[12]岩から毟り取り、清水であらかじめ濯いでおく。収集したlaverは、砂を取り除くために繰り返し洗い、それが粘り気の強い緑の粥になるまで数時間茹でる。[13]その状態で、laverは一週間ほど保存できる。一般的に18世紀の間は、その粥は壺に詰められて、“壺入りlaver”として売られていた。
Laverの栽培は一般的にウェールズと結びついており、スコットランド西岸で同様の養殖方式が用いられているものの、今でもペンブルックシャーとカーマーゼンシャーの海岸から集められている[14]。
Laverは、ラムやマトンと共にサラダとして冷やして食べてもいい。簡単な調理としては、Laverを温めたり、バターとレモンやダイダイの果汁を加えたりするものがある。Laverは温めても、茹でたベーコンと共に供してもいい。laverbreadとして知られるウェールズ料理を作るために使うことがある。
Laverbread(ウェールズ語: bara lafwr ([bara lavur]) / bara lawr ([bara laur]))は、laverから作られる伝統的なウェールズの珍味である。laverbreadを作るためには、その海藻を数時間煮、それから細かく刻んだり裏ごししたりする。そうして出来上がったにかわ状のペーストが、そのまま売られたり、もしくはオートミールの中にくるんだりする。一般的には、揚げるのを優先してオートミールで覆われている。
Laverbreadは、伝統的にウェールズ式朝食の一部として炒めたベーコンとザルガイと共に食べられる。ラムやカニ、アンコウその他に添えるソースを作るためや、laverスープ(cawl lafwr ([kaul lavur]))[15]を作るために使われることもある。リチャード・バートンは、laverbreadを「ウェールズ人のキャビア」と評したと引き合いに出されてきた。[16]
Laverは、しばしばペンクラウズ村とウェールズ食で伝統的に使われるザルガイと結びつけられるし、laverbreadの形でウェールズ全域でいまだに広く食べられている。ウェールズに加え、laverbreadは、ブリストル海峡を越えて北デヴォンでも食べられており、特にリンマス、コム・マーティン、イルフラクームに跨るエクスムーア海岸周辺である。北デヴォンでは、一般的にオートミールとは一緒に料理されないし、それを単純に‘Laver’(レイヴァー)と呼ぶ。
Laverは栄養価が高く、それは蛋白質、鉄分、特にヨウ素の割合の高さによる。ビタミンB2、A、D、Cも高い水準で含んでいる。
Porphyra umbilicalisは、紅藻でウシケノリ科ポルフィラ属に分類される。海苔の1種。かつて日本産の藻類チシマクロノリにこの学名が使われていたが、別種であることが明らかとなっている。
英語で海苔を表わすLaverは、通常この種を主としており、イギリスはウェールズを中心に食用に供されるものである。アゾレス諸島やスペインのガリシア州でも食材として利用されている。
なお、イギリス出身のK. M. ドリューが1949年のネイチャー掲載の論文で本種の生活史を解明し、これが海苔の生活環の解明と養殖技術確立への契機になった。