センダングサ属(栴檀草属、学名:Bidens)は、キク科の1属である。日本ではごく普通に見られる雑草で、種子が衣服につく、いわゆるひっつき虫のひとつである。国外では観賞用のものもある。
近縁の種がいくつかある。いずれも世界的な分布域をもっている。
いずれも柔らかな一年草で、茎は断面が四角っぽくて節がある。葉は対生して、深く裂けて複葉となる。種子(実際には果実、いわゆる痩果)は硬くて棒状で、先端に数本の刺状突起があって、これに逆刺が着いているので、それによって衣服に引っ掛かる。いわゆるひっつき虫のひとつである。
花は筒状で、中心には黄色い管状花が密生する。外側には舌状花がない場合もあるが、あるものもある。
花が枯れて脱落すると、後には棒状の果実が筒状に揃って束になった姿が残る。果実が熟すると、花床は反り返り、そのため果実は放射状に広がる。果実の先端の刺で何かに引っ掛かると、根元からたやすく外れ、それにくっついて行くことになる。
日本に産するセンダングサ類は、大きく分けると、棒状の果実を作るものと、偏平な果実を作るものがある。主なものを挙げる。
棒状の果実を作るものは、
偏平な果実を作るものとしては、
他に、観賞用の花であるウインターコスモスことビデンス・フェルリフォリア(英語版)[1](B. ferulifolia (Jacq.) Sweet)やキクザキセンダングサ(英語版)(学名: B. laevis (L.) Britton, Sterns et Poggenb. )[2]も本属の植物である。欧米では、この類はむしろ花の美しい野草として理解されているようである。