サトウカエデ(砂糖楓、学名:Acer saccharum)は、ムクロジ科カエデ属の落葉高木。樹液を煮詰めたものをメープルシロップとして利用する。また、樹木はその堅牢性から、家具などに利用される。
北アメリカ原産。高さは30~40メートルにもなり、葉も日本の在来種のカエデと比べるとかなり大ぶりで、特徴ある形状を成す。
カナダを代表する木とされ、同国では国旗にこのサトウカエデの葉がデザインされているほか、メイプルリーフ金貨などの硬貨のデザインにも取り入れられている。また、アメリカ合衆国北東部のウィスコンシン州、ニューヨーク州、バーモント州、ウェストバージニア州では、州の木とされている。
日本では明治時代以降に移入されたが、樹液採取はあまり行われず、もっぱら街路樹として用いられている。
木材としては堅牢で家具など、また耐摩耗性が高い事から床材などに適している。呼称としては国産のイタヤカエデなどをカエデ材と呼ぶのに対し北米から輸入したサトウカエデはメープル材と呼ぶ事が多い。
変わった所ではその耐摩耗性とオイル等を取り込みやすく放出しやすい木質からオイルやワックス等を含浸させたサトウカエデが木製軸受として利用されている[1]。これは用途によっては樹脂や金属の軸受よりも高い性能をしめす事もあり、同じく木製軸受として高い性能を持つが成長の遅さから希少となったリグナムバイタの代替品としても使われる。