約100属、本文参照
バンレイシ科 (Annonaceae) とは、双子葉植物の科で、熱帯をから亜熱帯を中心に約120-130属の2,300-2,500種が属する。日本では八重山諸島にクロボウモドキが自生する。果実は大型で食用になるが、輸送が困難なため温帯の市場に出回ることは少ない。まれに日本でも輸入品や沖縄で栽培されているバンレイシ(釈迦頭、シュガーアップル)・チェリモヤ・アテモヤなどが販売される。ポーポーは時に植栽される。
カスタードアップルは本来、ギュウシンリAnnona reticulataを指す名称だが、バンレイシ科果実の商品名としていろいろな種に付けられており、混乱がみられる。
少数の種が温帯に産するほかは、熱帯に分布する。約900種が新熱帯、450種がアフリカ、残りがアジアである。
高木、低木またはツルになる。単葉で互生、葉柄があり、全縁である。葉は枝に2列に生じ、托葉はない。花は放射相称で普通は両性、多くの種で3枚のがく片は基部で合着する。6枚の褐色から黄色の花弁があり、多数の雄ずいは螺旋状につき、多数の雌ずいは一室で多数の胚珠をつける。花は時には太い枝や幹から直接生ずる。
大型で繊維に富む果実は食用になる。バンレイシ(釈迦頭)やチェリモヤ、サワーソップ(以上Annona)、ポーポー(Asimia)、ビリバ(biriba ・Rollinia 英語版)など。
果実の他に、精油成分を含むものがあり、香水や香辛料に使われる。強い樹皮はアマゾンで重い荷物を運ぶのに使われる。材は薪にされる。
いくつかの種の樹皮、葉と根は民間薬に使われる。薬学的な研究によれば、樹皮や葉の成分に抗真菌作用、静菌作用、特に細胞増殖抑制作用があるとされる。
ウバリシンはビス(テトラヒドロフラノイド)脂肪酸ラクトンであり、1982年にバンレイシ科植物 Uvaria accuminata の根から単離された[1]。ウバリシンは強い抗癌作用を持つアセトゲニン系化合物に初めて分類された化合物である。アセトゲニンはバンレイシ科の植物に見られ、ミトコンドリアのNADHデヒドロゲナーゼを阻害することによる細胞毒性がある[2]。
いくつかの種、とりわけ Polyalthia longifolia var. pendula は観賞植物としても栽培される。
4つの亜科に分けられるが、Malmeoideae・Annonoideaeの2亜科にほとんどの種・属が含まれ、Malmeoideaeは5連、Annonoideaeは7連に分けられる。各亜科に含まれる属は次の通り[3][4]。
LARS W. CHATROU et al.(2012)による葉緑体DNAマーカーを用いた分子系統解析では、次のような結果が得られた[3]。
バンレイシ科バンレイシ科 (Annonaceae) とは、双子葉植物の科で、熱帯をから亜熱帯を中心に約120-130属の2,300-2,500種が属する。日本では八重山諸島にクロボウモドキが自生する。果実は大型で食用になるが、輸送が困難なため温帯の市場に出回ることは少ない。まれに日本でも輸入品や沖縄で栽培されているバンレイシ(釈迦頭、シュガーアップル)・チェリモヤ・アテモヤなどが販売される。ポーポーは時に植栽される。
カスタードアップルは本来、ギュウシンリAnnona reticulataを指す名称だが、バンレイシ科果実の商品名としていろいろな種に付けられており、混乱がみられる。