アキヒト属 (Akihito) とは、スズキ目ハゼ科に属する魚類の1属[1]。
アキヒト属は、2007年に Ronald E. Watson 、Philippe Keith 、Gérard Marquet によって記載されたアキヒト・バヌアツ (A. vanuatu) が最初の発見であり、同属のタイプ種になっている[2][3]。Watson ら3人は2008年にも同属の新種、アキヒト・フツナ (A. futuna) を発見している[4][5]。
アキヒト属の学名は、ハゼの研究者としても知られている日本の、今上天皇に対する献名である[3]。今上天皇の御名「明仁」を頂いて学名となったのは1992年のプラティゴビオプシス・アキヒト (Platygobiopsis akihito) [6]、および2005年のエクシリアス・アキヒト(英語版) (Exyrias akihito) [7]に次いで3例目であり、種小名ではなく属名につけられたのは初めて。
アキヒト属のハゼは、体長が最大でも6.0cmの小さなハゼである。普段は淡水生で、アキヒト・バヌアツはバヌアツ、アキヒト・フツナはウォリス・フツナにある川に生息しており、繁殖の時のみ海に移動する。採集した個体を解剖した結果、昆虫や甲殻類を食べていると考えられている。アキヒト・フツナは個体数が少なく、絶滅が心配されている[2][3][4][5]。