Clethrionomys rufocanus Neoaschizomys sikotanensis Tokuda, 1935
和名 タイリクヤチネズミ 英名 Grey red-backed voleタイリクヤチネズミ(Myodes rufocanus)は、ネズミ科ヤチネズミ属に分類される齧歯類。
体長11-12.6センチメートル[1]。尾長4.4-5.6センチメートル[1]。背面の毛衣は暗褐色、腹面の毛衣は白や汚白色[1]。
後足長1.9-2.1センチメートル[1]。乳頭の数は8個[1]。
大黒島や利尻島、礼文島の個体群を別種シコタンヤチネズミC. sikotanensisとする説もある[1][2]。
亜種エゾヤチネズミは草原や低木林などに生息し、草が密生し落ち葉が厚く堆積した環境を好む[1][2]。
食性は植物食傾向の強い雑食で、草、果実、種子、動物質などを食べる[1]。夏季以外は主にイネ科やカヤツリグサ科の草を食べる[1]。
繁殖形態は胎生。北海道中部および南部の個体群は春季や秋季に(夏季や冬季の繁殖例もあり)、北海道北部や東部、山地の個体群は主に夏季に繁殖する[1][2]。1-11頭の幼獣を産む[1]。
植林した樹木を食害する害獣とみなされることもある。北海道では主にカラマツを食害する害獣として、1950年代からワナによる生息数の調査が行われている[2]。
日本ではエキノコックス症の中間宿主としても知られている[3]。