ハタオリドリ科 (ハタオリドリか、学名 Ploceidae) は、鳥類スズメ目の科である。
ハタオリドリ(機織鳥)と総称される。
主にエチオピア区(サハラ以南のアフリカ)、一部が東洋区(南アジア・東南アジア)に生息する。ただし両米にも外来種として生息する、
草などを編み、枝から垂れ下がる袋状の巣を作ることから、ハタオリドリと呼ばれる。
種子を食べる。
系統樹は Johansson et al. (2008)[1]などより。ただし細部の系統は不確実性が多い。☆ は伝統的なハタオリドリ科に含まれていた7亜科。
? オオハタオリドリ亜科 Bubalornithinae ☆
? キクスズメ亜科 Sporopipinae ☆
ハタオリドリ亜科 Ploceinae ☆
? スズメハタオリ亜科 Plocepasserinae ☆
スズメ亜科 Passerinae ☆
伝統的なハタオリドリ科は7亜科に分けられてきた (Collias & Collias 1964) [2]。現在のハタオリドリ科はそのうち3亜科からなる。あるいは、キクスズメ亜科をハタオリドリ亜科に含め2亜科とすることもある。ただし、亜科の単系統性・系統関係は定かではない。オオハタオリドリ亜科は頭骨の特徴などから独立したオオハタオリドリ科 Bubalornithidae とする説もあった (Chapin 1917; Crook 1958 など)。
スズメハタオリ亜科(スズメハタオリドリ属 Plocepasser・クリオオニハタドリ Histurgops・シュウダンハタオリドリ属 Pseudonigrita・シャカイハタオリ Philetairus)はスズメ科に移され、ハタオリドリ亜科とされてきたカッコウハタオリ Anomalospiza は托卵という共通点からテンニンチョウ科に移されたが[3]、これらには異論もある。
伝統的には、スズメ科・カエデチョウ科・テンニンチョウ科をも亜科として含んでいた[4][5]。これらの類縁関係はさまざまに論じられ、一部を独立科にすることもあった。実際の系統では、ハタオリドリ科・カエデチョウ科・テンニンチョウ科は互いに近縁なものの、スズメ科はおそらく別系統である。Sibley & Ahlquist (1985; 1990) は国際動物命名規約上の先取権に基づき[6]、名称をスズメ科に変更し、イワヒバリ科・セキレイ科を亜科として含めた。
属と種は国際鳥類学会議 (IOC)[3]による。11属109種。オオハタオリドリ亜科は2属3種、キクスズメ亜科は1属2種、ハタオリドリ亜科は8属104種。