サクラシメジ (Hygrophorus russula) は、ヌメリガサ科ヌメリガサ属のキノコの一種。タニワタリ、アカナバ、ドヒョウモタセなどの俗称で呼ばれる場合もある。
秋頃にクヌギ、コナラ、ブナなどの広葉樹林の地上に発生し、しばしば菌輪をつくる。傘は径5-12cm程度で、その表面は湿っているときに粘りを生じる。色は中央部が赤色からワイン色で周辺部は淡色である。ひだははじめのうちは白いが、次第にワイン色の染みが生じる。柄は長さ3-8cmになり、中実でかたく、はじめのうちは白いが、次第に傘と同じ色を帯びる。
キノコ狩りなどでは多量の収穫が出来ることがあるため、人気のあるキノコである。多少の苦味があるが、歯切れがよく、癖は少ない。油を使った炒め料理、煮込み料理にあう。
福島第一原子力発電所以後の放射性物質検査で、青森県、岩手県、宮城県、福島県、栃木県、群馬県、埼玉県で採取されたサクラシメジから規制値の100 Bq/kgに近い放射性セシウムが検出されている(2017年現在)。厚生労働省や県は該当地域での採取・出荷及び摂取の自粛を呼び掛けている[1]。