タケニグサ(竹似草、学名: Macleaya cordata (Willd.) R.Br.)はケシ科の多年草で日当たりのよい草原、空地などによく見られる雑草である。
葉は切れ込みがあり形はキクの葉に似るが大きい。葉の裏や茎は粉をふいたように白っぽい。高さは1.5~2m以上に達する。花は夏に咲き、花弁がなく、萼は2枚、円錐花序をつくる。果実は長さ2cmほどで扁平。茎を切ると黄色の乳液が出る。
語源には茎が中空で竹に似るからというもののほかに、竹と一緒に煮ると竹が柔らかくなって加工しやすいからとの俗説もある[1]。別名チャンパギクともいい、チャンパ(南ベトナム)付近からの帰化植物と思われたためらしいが、実際には日本および東アジア一帯の在来種と考えられている。
アルカロイドの一種プロトピン(protopine)、ホモケリドニン(homochelidonine)、サングイナリン(英語版)(あるいはサンギナリン、sanguinarine)、ボッコニン(bocconine)、ボッコノリン(bocconoline)、ケレリスリン(英語版)(あるいはケレリトリン、chelerythrine)塩[2]、α-allocryptopineなどを含み有毒。民間療法で皮膚病や虫さされに使われたが、逆にかぶれることも多く危険である。なお、サングイナリン、プロトピン、ケレリスリンは同じケシ科の有毒植物として知られるクサノオウにも含まれている[2]。
欧米では観賞用に栽培される(英名: plume poppy)。