正鰐亜目(せいがく あもく、学名:subordo Eusuchia、異称:正鰐類)は、中生代白亜紀前期に出現し、今日も見られる全ての種、および、近縁の化石種からなる、ワニの一分類群。
学名の「Eusuchia」は、ラテン語「eu- (意:真の…、本当の…)」、ギリシア語からラテン語形化された「suchus (意:鰐)」、および、ラテン語固有名詞作成接尾辞「-a」から生み出されたラテン語による合成語であり、「(我々がイメージするところの)真正なる鰐の類い」との命名意図を持った呼称である。
ヒラエオカンプサ科(Hylaeochampsidae)中の、最も進化した属であり、始原的正鰐類であった可能性をも指摘されるヒラエオカンプサ属(genus Hylaeochampsa、白亜紀初期に棲息)が、正鰐類の共通祖先であったと考えられている。
現生のワニは全て正鰐亜目に属しており、アリゲーター科、クロコダイル科、ガビアル科の3科に分けられることが多い。詳しくは別項の一節「ワニ#下位分類」を参照のこと。