テン(貂[2]、黄鼬[2]、Martes melampus)は、哺乳綱ネコ目(食肉目)イヌ亜目 イタチ科テン属に分類される食肉類。北海道に生息するエゾクロテン(蝦夷黒貂、Martes zibellina brachyura)は同属異種。
体長44-55センチメートル[5]。尾長17-23センチメートル[4][5]。体重0.9-1.5キログラム[5]。
本種やアメリカテン、クロテン、マツテンを1種にまとめる説もある[4]。
3亜種に分けられるが、亜種コウライテンは捕獲例が2例あるのみ[6]。
低山地から亜高山帯針葉樹林にかけて生息する[5]。単独で生活する[3]。亜種ツシマテンは70ヘクタールの行動圏内で生活する[3]。岩の隙間や樹洞を巣にする[5]。
食性は雑食で、昆虫、甲殻類、小型哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、果実(マタタビ、ヤマグワなど)などを食べる[3][5][6]。
繁殖形態は胎生。夏季に交尾を行う[3]。4-5月に樹洞内の巣で1回に2-4頭(亜種ツシマテンは1回に1-2頭の幼獣を産むと考えられている[7][6])の幼獣を産む[3]。
亜種ツシマテンは開発による生息地の破壊、交通事故、ノイヌや猟犬による捕食などにより生息数が減少していると考えられている[7][6]。日本では1971年に亜種ツシマテンが国の天然記念物に指定されている[8]。