チョウセンスズガエル(朝鮮鈴蛙、Bombina orientalis)は、スズガエル科に分類されるカエル。
種小名orientalisは「東の、東方の」の意で、その名の通り東アジアに分布する。
朝鮮民主主義人民共和国、大韓民国(済州島含む)、中華人民共和国北東部(安徽省以北)、ロシア(沿海地方)
体長4-5cm。体形は扁平。背面の色彩は緑色や褐色で、黒い斑紋が入る。腹面の色彩は赤く、黒い不規則な斑紋が入る。
皮膚からは刺激性が強い毒物を分泌し、本種を触れた手で目を擦ると激しい痛みが生じる。
平地から山地にかけての渓流や池沼等に生息する。半水棲で水辺や水中で主に生活するが、水から離れた場所で見つかることもある。オスの鳴き声が鈴の音のように聞こえることが、和名や英名(Bell=ベル、鈴)の由来。外敵に襲われると四肢と体を反ったりひっくり返り、腹面の警戒色を見せて威嚇する。
繁殖形態は卵生。大韓民国では3-4月に岩や流木の下、水草等に、約300個の卵を産む。
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。科や属内では最も流通量が多い。アクアテラリウムで飼育される。脱走防止のため、上面は金網等で蓋をする。ケージに水を張り、砂利を盛ったり岩や流木を組んで陸場を作る。餌は生体に合わせた大きさのコオロギ等を、生体の目の前の水面に落として与える。複数のペアを飼育すれば、飼育下での繁殖も難しくはない。本種に限ったことではないが皮膚から刺激性の強い毒物を分泌するため、素手で直接触れることは避ける。もし素手で触れてしまった場合は、すぐに手を洗うようにする。
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