パイナップル科(Bromeliaceae)は単子葉植物の科。アナナス科ともいい、学名そのままにブロメリア科ともいう。パイナップルや観賞用のアナナス類など、60属1400種ほどを含む。
アフリカ西部にもわずかに分布するが、ほとんどがアメリカ大陸・西インド諸島の熱帯・亜熱帯の原産。
葉から水分を吸収して乾燥に耐えるように進化した種が多く、やや多肉化したものもある。花は萼(がく)・花弁が各3枚、おしべが6本あり、根元に苞がある。長い茎の先に花序(総状・穂状または頭状)をつける。
多くが木に着生して生活しており、葉の根元が重なり合って雨水を貯めることができる。ブロッキニア属の2種とカトプシス属の1種は、そこに落ちた虫を栄養源とする食虫植物である。またチランジア属などには霧・露から水分を吸収しているものがある。
パイナップルが果物として重要。アナナス類は花や葉を観賞するために栽培される。
クロンキスト体系では単独でパイナップル目としているが、新しいAPG植物分類体系ではイネ目に入れている。