モンシロドクガ(紋白毒蛾、学名:Sphrageidus similis)は、チョウ目ドクガ科に属するガの一種である。
成虫の両翅は純白で、前翅後縁部に黒褐色[1][2]もしくは薄い茶色の紋があるが、時に無紋の個体もいる[1][2]。開張24 - 39mm。幼虫の体長は約25mm[3]。2齢以降の幼虫は、胴体の背面および側面に毒針毛をそなえる[4]。幼虫の色彩には黒色型(バラ科食)と黄色型(クワ類食)があり[2]、前者は寒地、後者は暖地に多いとされる[5]。黄色型は白黄色の地に黒い斑点が縦に並び、頭と尾は赤色を帯びる。黒色型はキドクガやリンゴケンモンの幼虫に似ている。
年2~3回発生する[2][3]。平地に多く[1]、成虫は関東では5-6月、8-9月頃出現する[1][2]。幼虫で越冬する[2]。越冬した幼虫は5月下旬頃蛹化する[3]。雌は葉裏に卵塊を産み付ける[3]。若齢幼虫は群集するが老熟すると分散する[3]。繭は楕円形で褐色の糸に体毛を混ぜる[3]。繭、成虫、卵、1齡幼虫ともに終齢幼虫の毒針毛を継承するため、一生を通じ毒針毛を持つ事になる。