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コミカンソウ属(Phyllanthus)はコミカンソウ科(従来の分類ではトウダイグサ科に入れる)の属。800種前後を含む大きな属である。
世界の熱帯・亜熱帯を中心に広く分布する。日本には12種ほどがあり、草本としては道端などによく見られるコミカンソウのほか、ヒメミカンソウ、帰化種のナガエコミカンソウ(ブラジルコミカンソウ)、また木本としては西日本にコバンノキ、南西諸島にハナコミカンボクなどが生育する。
草本、木本、またつる性、浮遊性の水草(P. fluitans)、幹が多肉化した種(P. mirabilis)、偏平の葉状茎を持ち葉は退化した種(P. angustifolius)など、生態・形態的に様々な種を含む。一般的な特徴としては、直立した幹(茎)から横または斜め上に小枝を伸ばし、小枝には2列に多数の葉を互生し、小枝が羽状複葉のように見えるものが多い。一部の種(コミカンソウなど)の葉は就眠運動をする。花は単性で、子房上位、花弁はなく、小枝につく。雌雄同株または異株。果実はさく果または液果。
一部は観賞用あるいは庭木として栽培される。ユカン(油柑、別名アンマロク等、P. emblica)やP. acidus、P. acuminatusなどは果実が食用にされる。また薬用に用いられるものもある。