チチュウカイモンクアザラシ Monachus monachus はモンクアザラシ属に分類されるアザラシの一種。
大西洋(カナリア諸島・マデイラ諸島・モーリタニア)、地中海、アドリア海東部、エーゲ海、黒海南西部[3][4][5]
体長230-280センチメートル[5]。体重250-400キログラム[4]。背面の毛衣は黒や褐色、灰色[4]。腹面には白い斑紋が入る[3][4]。
出産直後の幼獣は全長80センチメートル[4]。全身の毛衣が黒い[3][4]。
繁殖形態は胎生。5-11月(主に9-10月)に海食洞内の砂浜などで1回に1頭の幼獣を産む[3][4][5]。授乳期間は6週間だが[3][5]、4か月授乳した例もある[4]。生後4年で性成熟した例がある[4]。寿命は23年[5]。
ギリシャ神話に登場するセイレーンのモデルになったと考えられている[3][5]。
地中海東部では漁業と競合する害獣とみなされることもあり、駆除されることもある[4]。
乱獲、漁業との競合や混獲、人間による撹乱(繁殖地への侵入による育児放棄)などにより生息数は激減している[3][4][5]。ギリシャやモーリタニアでは大規模な個体群がいるが、他地域では個体群が小さく分散的[4][5]。大規模な繁殖地であるカボ・ブランコでは1978年の洞窟の崩落により50頭が死亡したとされる[3][5]。