オオクチユゴイ(Kuhlia rupestris)は、条鰭綱スズキ目ユゴイ科ユゴイ属に分類される魚類。
アフリカ大陸東部からアジア・オセアニア(サモア)にかけて[2]
北は琉球列島、南はオーストラリアクイーンズランド州・ニューカレドニアにかけて分布する[2]。日本では、文献上の北限は高知県とされているが、静岡県や神奈川県からの報告も相次いでおり、温暖化による生息地の北上が原因と考えられている。
最大全長45センチメートル[2]。体重2.7キログラム[2]。背鰭棘条数10、背鰭軟条数10 - 12[2]。尻鰭棘条数3、尻鰭軟条数9 - 11[2]。
口は大型で、上顎の後端は眼の後半の位置まで達する[2]。
主に淡水域に生息するが、海域に侵入することもある[2]。通常は水質が清涼で、流れがやや早い環境に生息する[2]。沿岸付近の浅い海から汽水域にかけて生息するが、淡水生活が中心と考えられている。稚魚は成長につれて川を遡り、河口から河川中流域に生息するようになる。
食性は雑食で、小型の魚類、昆虫、甲殻類・果実などを食べる[2]。
産卵の際には河口や海域へ移動する[1][2]。降河回遊性であり、海で産卵する。
食用とされることもある[1]。釣りの対象魚とされることもある[1]。
食用とされることはあるが主に自家消費であり、分布が非常に広大であることもあり生息数は多く安定していて絶滅のおそれは低いと考えられている[1]。