カエルアンコウ(蛙鮟鱇)は、アンコウ目カエルアンコウ科に属する魚類の総称。かつての標準和名はイザリウオであったが後述の理由により変更された。
泳ぎが下手な種が多く、前足のような胸鰭を使って海底を歩き回る。頭部に擬餌の付いた突起(エスカ)を持ち、小型の甲殻類や魚を捕食することから『漁り魚』と名付けられた。
旧来はイザリウオ(躄魚)と呼ばれていたが、2007年2月1日、日本魚類学会は「イザリ」には差別的な意味があるとして、標準和名を「イザリウオ」から「カエルアンコウ」に変更したと発表した。(名に「イザリ」が含まれる近縁の種や、亜目以下の各タクソンも改名された)
この改名は「いざり」という単語を「躄」すなわち足の動かない人を指す差別用語であるとしておこなわれたものであるが、イザリウオの名称由来については、
など諸説あり、実際に高知出身の学者が「イザリウオ」に対して「座魚」と漢字を当てた例も存在する[1]。
カエルアンコウ科は日本からは3属、15種が知られているが、色彩などの形質が種内でも大きく異なる場合があり、シノニムも多い。