Ficus wightiana
和名 アコウ、アコギ、アコミズキアコウ(榕、赤榕、赤秀、雀榕、学名:Ficus superba var. japonica)は、クワ科の半常緑高木。F. superba の変種 var. japonica とされているが[1][2][3]、Ficus subpisocarpa Gagnep.とする説もある[4]。
樹高は約10 - 20m。樹皮はきめ細かい。幹は分岐が多く、枝や幹から多数の気根を垂らし、岩や露頭などに張り付く。新芽は成長につれ色が赤などに変化し美しい。葉は互生し、やや細長い楕円形でなめらかでつやはあまりなく、やや大ぶりで約10 - 15cm程である。年に数回、新芽を出す前に短期間落葉する。ただし、その時期は一定ではなく、同じ個体でも枝ごとに時期が異なる場合もある。
5月頃、イチジクに似た形状の小型の隠頭花序を、幹や枝から直接出た短い柄に付ける(幹生花)。果実は熟すと食用になる。
アコウの種子は鳥類によって散布されるが、その種子がアカギやヤシなどの樹木の上に運ばれ発芽して着生し、成長すると気根で親樹を覆い尽くし、枯らしてしまうこともある。そのため絞め殺しの木とも呼ばれる。これは樹高の高い熱帯雨林などで素早く光の当たる環境(樹冠)を獲得するための特性である。琉球諸島では、他の植物が生育しにくい石灰岩地の岩場や露頭に、気根を利用して着生し生育している[5]。
日本では、紀伊半島及び山口県、四国南部、九州、南西諸島などの温暖な地方に自生する。日本国外では台湾や中国南部、東南アジアなどに分布している。
防風樹、防潮樹、街路樹として利用される。沖縄県や鹿児島県奄美群島では、屋敷林にも利用される。日本では国の天然記念物に指定されている巨樹、古木も多い。
また、ガジュマルに比べると耐寒性が高いという特性を活かし、観葉植物としても用いられる。
アコウ(榕、赤榕、赤秀、雀榕、学名:Ficus superba var. japonica)は、クワ科の半常緑高木。F. superba の変種 var. japonica とされているが、Ficus subpisocarpa Gagnep.とする説もある。