シダ植物門(シダしょくぶつもん、羊歯植物門、学名:Pteridophyta)は、いわゆるシダ(羊歯、歯朶)を含む植物の門である。いわゆるシダ植物は側系統群であるが、ここではこのうちの最大の単系統群をシダ植物門としている。最新の分子系統学的な体系では、広義のシダ植物からヒカゲノカズラ植物門を除いたものに当たる。
シダ類の特徴などについてはシダ綱を参照。
いわゆるシダ(歯朶・羊歯)植物は、維管束植物のうちの花を咲かせない非種子植物のことであるが、以前からこれを大きく小葉類と大葉類に分ける考えがあった。最新の遺伝子解析からもこれを大枠支持する結果が出ている。前者がヒカゲノカズラ植物門であり、後者がシダ植物門である。なお、トクサ類はトクサ植物門(有節植物門)として従来独立門とされていたが、マツバラン類等と合わせ、シダ植物門内に含めるように変わってきている。
シダ植物の「シダ」は漢字では一般に「羊歯」、または「歯朶」と表記され、これらは中国からの伝来とされるが、その由来については、羊(ヒツジ)の歯に似ているから、とする説や、(歯ではなく)ヒツジの角のように巻いている様子から、とする説、または、歯形のような葉で枝垂(しだ)れているから、などと諸説あるものの、どれも正確にはよくわかっていない。