サンゴジュ(珊瑚樹、学名: Viburnum odoratissimum または Viburnum odoratissimum var. awabuki)は、レンプクソウ科[3](旧体系においてはスイカズラ科)ガマズミ属に属する常緑高木で、よく庭木にされる。
樹皮は灰褐色で皮目が多く、荒い。
葉は長楕円形で、縁に小さくまばらな鋸歯がある。光沢と厚みのある革質で、枝から折り取ると白い綿毛が出る。若葉は褐緑~褐色であるが、やがて濃緑色へと変化する。
夏から秋にかけて赤く美しい楕円形の果実をつける。それを宝石サンゴに例えて名付けられた。果実はさらに熟すと藍黒色となる。
日本(千葉県以西)、朝鮮半島、台湾や東南アジアの温帯~亜熱帯地域に野生する。
種小名のawabukiに示されるように、厚く水分の多い葉や枝は、火をつけても泡をふくばかりで燃えにくい。それゆえ、火災の延焼防止に役立つともいわれ、防火樹として庭木や生垣によく用いられる。また、魚毒植物としても知られており、沖縄県ではかつて毒流し漁に利用されていた[4][5]。横浜市、大東市、防府市の市の木。
ビブサニンAやBを始めとしたビブサン型ジテルペノイドが多数含まれている[5][6]。