カラス上科(カラスじょうか、学名 Corvoidea)は、鳥類スズメ目の上科である。
スズメ亜目の中でスズメ小目に次いで大きく放散した系統であり、約30科を含む。
かつての Sibley & Ahlquist (1990) では、カラス小目(スズメ小目以外のスズメ亜目)が3上科に分けられており、コトドリ上科(ニワシドリ上科を含む)・ミツスイ上科以外の全てがカラス上科に分類された。
しかしこのカラス上科は側系統であり、現在はいくつかの科を除外した単系統がカラス上科[1][2]もしくは core Corvoidea[3][4]とされる。
カラス上科内の系統は完全には解けていないが、2つの大きな系統が見つかっている。それらをカラス上科・ヤブモズ上科 Malaconotoidea とすることもある[5]。
Jønssona et al. (2008)[6]によるが、基底部分の系統は不確実である。ヤブモズ上科・狭義のカラス上科内部の系統も不確実な点が多い。カンムリハナドリ科 Paramythiidae は図示されていない。
カラス上科カンムリモズビタキ科 Oreoicidae
Tephrodornithidae
科は国際鳥類学会議 (IOC) [7]による。ただし。Norman et al. により分離された2科(☆印)を反映している[8]。
これらが狭義のカラス上科やヤブモズ上科と、あるいは互いにどのような類縁関係にあるかはよくわかっていない。
カラス上科とスズメ小目が分岐するより前に分岐した科。
カラス上科に近縁と考えられていた科だが、近年の研究によるとパプアハナドリ科以外は(ことによるとパプアハナドリ科も)スズメ小目のほうに近縁である[10]。
カラス上科よりもスズメ小目のほうに近縁な科。
実際はスズメ小目内部に位置していた科。