バイモ属(バイモぞく、学名:Fritillaria、和名漢字表記:貝母属)はユリ科の属の一つ[1][2]。
多年草。地下にある鱗茎は多数の鱗片からなるものと2個の鱗片からなるものとがある。葉は互生、対生または輪生し、まれに上方の葉の先が巻きひげ状になる。花は鐘状で茎先に1-数個つき、下向きに咲く。花被片は6個あり、長楕円形から卵形で、内面の基部に腺体がある。雄蕊は6個あり、花被片より短い。子房は上位で3室あり、各室に多数の胚珠があり、花柱は3裂するか裂けない。果実は蒴果で、胞背裂開し、種子には狭い翼がつく[2][3]。
北半球の温帯、主に中央アジアと地中海沿岸地方に分布し、約130種知られ[3]、日本には数種分布する。
和名のバイモ属の「貝母」は、漢名の(zh)贝母属による[4]。属名の Fritillaria は、ラテン語で「サイコロを入れる筒」の意味。筒状形の花被の形をたとえたもの[8]。