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Planctomycetes

プランクトミケス門 ( Japonca )

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プランクトミケス門 分類 ドメ
イン
: 細菌 Bacteria : プランクトミケス門 Planctomycetes
  • プランクトミケス綱
  • ピキスパエラ綱

プランクトミケス門 (Planctomycetes、プランクトマイセス門) は、グラム陰性細菌の小型ので、幾つかの水生従属栄養細菌を含む。この門には2綱2門2科12属17種が属している。系統的にはウェルコミクロビウムクラミジア(他にレンティスパエラ)に比較的近縁だが、他の細菌群とは離れている。分類体系によっては、この3系統を合わせPVC群(あるいはプランクトバクテリア)を設置する場合がある[1]。 タイプ属のPlanctomycesは、ギリシャ語のπλαγκτός(プランクトス/漂う)+μύκες(ミュケス/菌)をラテン語化したもので、「(水中で)浮遊する菌」との意を持つ。

原核生物の中では最も複雑な構造と生活環を持つグループの1つである。形状は大まかに卵形であるが、柄を持つなど変わったところがあり、出芽によって増殖する点でも特異である。細胞壁は通常の細菌と異なりペプチドグリカンを含まないと考えられてきたが、最近になってプランクトミケス門細菌の細胞壁にもペプチドグリカンが存在することが確認された[2]。また、細胞内に核膜のような構造を形成することでも知られる。原核生物においてこの構造は、プランクトミケスを含むPVC系統と、古細菌であるIgnicoccusにしか発見されていない。Gemmata obscuriglobusなどでは特に顕著で、細胞壁エンドサイトーシスに似たタンパク質の取り込み機構が報告されている[3]

これまでに知られている種は殆どが好気性の従属栄養生物であるが、嫌気的アンモニア酸化反応(Anammox)を行う系統も存在する。この細菌類は亜硝酸を電子受容体としてアンモニア窒素に酸化する特異な代謝系を備えている。これらは何れも未記載であるが、暫定的な系統分類としてBrocadia, Kuenenia, Anammoxoglobus, Scalindua, Jetteniaの5属約20種が提案されている[4]。Anammox細菌は出芽ではなく分裂により増殖する点、細胞質内にエネルギー代謝を行う細胞内小器官アナモキソソームを有する点でも他のプランクトミケス門細菌と異なっている[5]

近年では水系だけでなく、土壌などからもプランクトミケス門の16S rRNA配列が見つかっている。

分類[編集]

  • ピキスパエラ綱 Phycisphaerae
    • ピキスパエラ目 Phycisphaerales
      • ピキスパエラ科 Phycisphaeraceae
        • Phycisphaera
  • プランクトミケス綱 Planctomycetacia
    • プランクトミケス目 Planctomycetales
      • Gemmataceae - Fimbriiglobus - Gemmata- Telmatocola - Zavarzinella - Isosphaeraceae - Aquisphaera - Isosphaera - Paludisphaera - Singulisphaera - Tundrisphaera
      • プランクトミケス科 Planctomycetaceae
        • Blastopirellula - Bythopirellula - Candidatus Anammoximicrobium - Fuerstia - Gimesia - Mariniblastus - Pirellula - Planctomycrobium - Planctomyces - Planctopirus - Rhodopirellula - Roseimaritina - Rubinisphaera - Rubripirellula - Schresneria - Thermogutta - Tuwongella
    • Candidatus Brocadiales
      • Candidatus Brocadiaceae
        • Candidatus Anammoxoglobus - Candidatus Brocadia - Candidatus Jettenia - Candidatus Kuenenia - Candidatus Scalindua

参考文献[編集]

  • Jenkins C, Kedar V, Fuerst JA (2002). “Gene discovery within the planctomycete division of the domain Bacteria using sequence tags from genomic DNA libraries”. Genome Biol 3 (6). PMID 12093378.
  • Fuerst JA (1995). “The planctomycetes: emerging models for microbial ecology, evolution and cell biology”. Microbiology 141: 1493-506. PMID 7551018.
  1. ^ Cavalier-Smith T (2002). “The neomuran origin of archaebacteria, the negibacterial root of the universal tree and bacterial megaclassification”. Int J Syst Evol Microbiol 52 (Pt 1): 7–76. PMID 11837318.
  2. ^ Jeske, Olga; Schüler, Margarete; Schumann, Peter; Schneider, Alexander; Boedeker, Christian; Jogler, Mareike; Bollschweiler, Daniel; Rohde, Manfred et al. (2015-05-12). “Planctomycetes do possess a peptidoglycan cell wall” (英語). Nature Communications 6 (1). doi:10.1038/ncomms8116. ISSN 2041-1723. PMC PMC4432640. PMID 25964217. http://www.nature.com/articles/ncomms8116.
  3. ^ Lonhienne, Thierry G. A.; Sagulenko, Evgeny; Webb, Richard I.; Lee, Kuo-Chang; Franke, Josef; Devos, Damien P.; Nouwens, Amanda; Carroll, Bernard J. et al. (2010). “Endocytosis-like protein uptake in the bacterium Gemmata obscuriglobus”. Proceedings of the National Academy of Sciences 107 (29): 12883–12888.
  4. ^ Oshiki, Mamoru; Satoh, Hisashi; Okabe, Satoshi (2016-01-18). “Ecology and physiology of anaerobic ammonium oxidizing bacteria” (英語). Environmental Microbiology 18 (9): 2784–2796. doi:10.1111/1462-2920.13134. ISSN 1462-2912. http://doi.wiley.com/10.1111/1462-2920.13134.
  5. ^ van Niftrik, Laura (2013-08-09). “Cell biology of unique anammox bacteria that contain an energy conserving prokaryotic organelle” (英語). Antonie van Leeuwenhoek 104 (4): 489–497. doi:10.1007/s10482-013-9990-5. ISSN 0003-6072. http://link.springer.com/10.1007/s10482-013-9990-5.

関連項目[編集]

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プランクトミケス門 (Planctomycetes、プランクトマイセス門) は、グラム陰性細菌の小型ので、幾つかの水生従属栄養細菌を含む。この門には2綱2門2科12属17種が属している。系統的にはウェルコミクロビウムクラミジア(他にレンティスパエラ)に比較的近縁だが、他の細菌群とは離れている。分類体系によっては、この3系統を合わせPVC群(あるいはプランクトバクテリア)を設置する場合がある。 タイプ属のPlanctomycesは、ギリシャ語のπλαγκτός(プランクトス/漂う)+μύκες(ミュケス/菌)をラテン語化したもので、「(水中で)浮遊する菌」との意を持つ。

原核生物の中では最も複雑な構造と生活環を持つグループの1つである。形状は大まかに卵形であるが、柄を持つなど変わったところがあり、出芽によって増殖する点でも特異である。細胞壁は通常の細菌と異なりペプチドグリカンを含まないと考えられてきたが、最近になってプランクトミケス門細菌の細胞壁にもペプチドグリカンが存在することが確認された。また、細胞内に核膜のような構造を形成することでも知られる。原核生物においてこの構造は、プランクトミケスを含むPVC系統と、古細菌であるIgnicoccusにしか発見されていない。Gemmata obscuriglobusなどでは特に顕著で、細胞壁

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