ボウフウ(防風 Saposhnikovia divaricata)とはセリ科の草本の一種。
中国東北部から華北原産の多年生草本。花期は8-9月頃で白い小花を咲かせる。
根および根茎は防風(ボウフウ)という生薬で日本薬局方に収録されている。防風には発汗、解熱、鎮痛、鎮痙作用があり、十味敗毒湯、防風通聖散などの漢方方剤に使われる。
やや大型で根の太いセリ科植物には、エゾボウフウ、イブキボウフウ、カワラボウフウ、ボタンボウフウ、ハマボウフウ、アメリカボウフウなど「○○ボウフウ」と名づけられたものが多い。
しかし、これらの植物はボウフウとは別属であり、薬として使用されることもなく(薬になる物もあるが薬効は防風とは異なる)、植物学的にも薬用としてもボウフウとは無関係である。