ニュージーランドチドリ(Charadrius obscurus)は、チドリ目チドリ科チドリ属に分類される鳥類。
ニュージーランド(スチュアート島)固有亜種
全長26-28cm。上面は灰褐色の羽毛で被われる。眼上部には白い眉状の斑紋(眉斑)が入る。
嘴の先端は分厚く、色彩は黒い。後肢の色彩はオレンジ色。
幼鳥は後肢の色彩が淡黄色。繁殖羽は胸部から腹部にかけてオレンジ色の羽毛で覆われるが、加齢に伴い色彩は淡くなる。非繁殖羽は胸部から腹部にかけて白い羽毛で覆われる。
食性は動物食で、昆虫、軟体動物などを食べる。移動と静止を織り交ぜて素早く獲物に詰め寄り捕食するが、嘴や後肢で地面を探り獲物を探すこともある。
繁殖形態は卵生。基亜種は海岸、亜種C. o. aquiloniusは標高の高い場所で繁殖する。地表に巣を作り、8-翌1月に1回に2-3個の卵を産む。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は28-32日。寿命は14-19年。
開発による生息地の破壊、人為的に移入された動物(オコジョ、フクロギツネ、ネコ、ネズミ、ハリネズミなど)による捕食や植物による植生の変化、家畜による巣の破壊などにより生息数は激減している。以前は南島および周辺の島嶼にも分布していたが絶滅した。1993年における生息数は基亜種が65羽、亜種C. o. aquiloniusが1,400羽と推定されている。