Mungotictis substriatus Pocock, 1915
和名 ホソスジマングース 英名 Malagasy narrow-striped mongooseホソスジマングース(Mungotictis decemlineata)は、マダガスカルマングース科ホソスジマングース属に分類される食肉類。本種のみでホソスジマングース属を構成する。
体長25-35センチメートル[2][3]。尾長20-27センチメートル[3]。体重0.6-0.9キログラム[2][3]。全身は体毛で密に被われるが、尾では房状に伸長する[2][3]。足裏には体毛が無く、皮膚が裸出する[1][2][3]。背面や体側面には白い体毛が混ざる[1][3]。後頭部から尾の基部、大腿部に褐色の細い8-12本の縦縞が入る[1][2][3]。
耳介は丸みを帯びる[3]。指趾の間には部分的に水かきがあり[2]、指趾には長い爪が生える[3]。頬や頸部側面[3]、肛門の周辺(肛門腺)や生殖器の周辺(会陰腺)に臭腺がある[2]。
出産直後の幼獣は体長12-13センチメートル[2]。また出産直後でも眼が開いている[1][2]。乳頭は鼠蹊部にあり、数は2個[2][3]。
背面や尾の毛衣は淡褐色[2]。縦縞は赤褐色で8-10本[2]。
背面の毛衣は灰褐色で、腹面や尾の毛衣は灰白色[2]。縦縞は褐色で8本[2]。
バオバブからなるサバンナ(基亜種)、ディディエレア科やトウダイグサ科からなる低木林(亜種M. d. lineata)などに生息する[3]。地表でも樹上でも活動するが、11-翌4月(雨季)は樹上で活動する事が多い[2][3]。昼行性で[1]、夜間になると5-10月(乾季)は地面に掘った穴、雨期は樹洞などで休む[2][3]。乾季は単独やペア、3-4頭の小規模な群れ、雨季はペアと幼獣からなる6-10頭の群れを形成して生活する[1][2][3]。
食性は動物食で、昆虫、陸棲の貝類、ミミズ、鳥類の卵、小型哺乳類などを食べる[2][3]。乾季は主に朽木の中にいる昆虫を食べる[3]。卵や貝類のような固い殻で覆われた獲物は、横になって四肢で投げ飛ばし殻を割ってから食べる[2][3]。複数個体が協力して小型哺乳類を捕らえる事もある[3]。
繁殖形態は胎生。12-翌4月(主に2-3月)に交尾を行う[2][3]。妊娠期間は90-105日[2][3]。2-7月に1回に1頭の幼獣を産む[2][3]。授乳期間は2か月[2][3]。生後2年で性成熟する[2]。
開発による生息地の破壊などにより生息数は減少している[3]。
ホソスジマングース(Mungotictis decemlineata)は、マダガスカルマングース科ホソスジマングース属に分類される食肉類。本種のみでホソスジマングース属を構成する。