オオオナモミ(大葈耳、学名:Xanthium occidentale)はキク科オナモミ属の一年草。同属のなかで最も大きく育つ。
北アメリカが原産地である[1]。
南アメリカ、ヨーロッパ、オセアニア、アジア(日本を含む)に移入分布する[1]。
茎の高さは70-170cmほど。枝葉が広い範囲に渡って広がる。葉は大きく、形状はカエデに似て、表面はザラザラとしている。茎は堅く、色はやや紫色になり、葉と同じようにザラザラしている。花は秋に咲き、雌雄異花である。雄花は枝の先の方につき、白っぽいボンボリ状になるが、雌花は緑色の塊状のものの先端にちらりと顔を出すのみである。
オオオナモミも他のオナモミと同じように、果実に多数の棘(とげ)があり、この棘によって動物の毛や人の衣服に付着する。これにより種を伝播し、範囲を広げる。
日本では1929年に岡山県で初めて記録がされ、現在では日本全国に渡って見ることができる[2]。
在来種の植物の生育を妨げる恐れがあるほか、牧草地や農作物の有害雑草となる[2]。
外来生物法にもとづき要注意外来生物に指定されており、日本生態学会によって日本の侵略的外来種ワースト100にも選定されている[2]。
日本には本種以外にもイガオナモミやトゲオナモミといった同属の外来種が定着している[2]。