ヘラオヤモリ属(ヘラオヤモリぞく、Uroplatus)は、有鱗目ヤモリ科に属する属。
最大種はフリンジヘラオヤモリ(もしくは分割する説のあるU. giganteus)で最大全長33cm。最小種はエベノーヘラオヤモリで全長8cm。尾が平たくヘラ状になった種が多いが、エベノーヘラオヤモリでは尾は小さく菱形。
樹皮や枯葉に擬態する種が多く、体側面や尾にある襞は輪郭を目立たなくさせる効果がある。またヤマビタイヘラオヤモリでは体に苔のような斑紋が現れたり、エダハヘラオヤモリでは尾が木の葉のようになり虫食い穴まである個体もいる。
多くの種が湿度の高い森林に生息するが、砂漠地帯に囲まれた森林や竹林に生息する種もいる。樹上棲だが樹冠部から地面から100cm程の高さの幹等、同じ樹上棲でも生息する環境は異なる。夜行性。
食性は動物食で、昆虫類、節足動物、小型爬虫類等を食べる。枝や幹から地上にいる獲物に向かって飛びかかり捕食する種もいる。
繁殖形態は卵生で、1回に2個ずつの卵を数回に分けて産む。
生息地では悪魔の使いと見なされて忌み嫌われていることもある。
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。数種は飼育下での繁殖にも成功しているため繁殖個体が流通することもあるが、主に野生個体が流通の大半を占める。2005年に属単位でワシントン条約付属書II類に掲載され、流通量が減少した。