Hypoboscidae (lapsus)
英名 louse fliesシラミバエは、ハエ目(双翅目)シラミバエ科(Hippoboscidae)の昆虫の総称。哺乳類や鳥類の絶対寄生者として知られる。世界に3亜科21属213種が知られる[2]。
成虫の体型は扁平。シラミバエは様々な哺乳類や鳥類を寄主として利用する。例えば翅をもたない赤茶色の種である Melophagus ovinus は、ヒツジに寄生することが知られている。また、同じく翅をもたない Lipoptena mazamae は、オジロジカの外部寄生者としてアメリカ南東部で普通に見られる。一方、翅のあるウマジラミバエ Hippobosca equina はウマに寄生するほか、 Ornithoica podargi や Ornithomya fuscipennis はオーストラリアガマグチヨタカ (Podargus strigoides) の外部寄生者としてオーストラリアで普通に見られる。このようにシラミバエは哺乳類や鳥類などに寄生するため、感染症の媒介者 (ベクター) となることがある。例えば Pseudolynchia canariensis はハトの仲間に寄生し、ハトに感染するマラリアの媒介者となる。
他のシラミバエ上科の種と同様に、ほとんどのシラミバエの幼虫は母親の体内で成長し、体外に出てすぐに蛹化する[3]。
以下のように分類される。