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ナギモドキ属(学名:Agathis、アガチス属とも)は、一般にアガチス、カウリなどと呼ばれる樹木で、21種より成る常緑樹の小さなグループである。
ナギモドキ属は非常に大きな幹を特徴としており、この幹が分岐する事は稀である。幼木は普通低所の枝が長く、高所へ行くに従って短くなる円錐形であるが、成熟すると樹の頂点が丸みを帯び、また枝が不規則に分枝するようになる。
ナギモドキ属の樹皮は平滑で薄灰色をしており、樹の成長や樹皮の肥厚に伴い不規則な形の断片として剥落する。幼木の枝は水平方向に伸びるが、成長するに従って上向きの枝が多くなる。低い枝は自然に落ちていき、幹に円形の跡を残す。ナギモドキ属の全ての種は成木よりも幼木の方が大きな葉を付ける。幼木の葉の形状は尖ったもの、卵形のもの、披針形ものなど種によって様々である。一方成木の葉は楕円形から直線形で、皮のように厚く硬い。幼木の葉は緑色もしくは灰緑であるが、季節によってはしばしば赤銅色を呈する。
雄花は成長した大きな樹にのみ見られる。雌花は短い側枝に生じる場合が多く、形は卵型〜球形である。幾つかの種の種子は Agathiphaga 属のガの幼虫による食害を受ける事がある。
またナギモドキ属の樹の樹脂は分泌量が多く、ダンマル樹脂(英: Dammar gum)の原材料になる。
ナギモドキ属の樹木からは様々な天然樹脂が採れ、木材と並んで利用されている。幹は木目がまっすぐで良く揃っており、木材としての品質に優れる。材は安価なギターや囲碁の碁盤に用いられる。日本国内においては「南洋桂」や「新桂」の名で知られるが、これらは材としての商品名であり、カツラ科カツラ属の落葉広葉樹とは何の関係ない。