別名多般竹、鹿児島県ではコサンダケ(小桟竹・虎山竹・五三竹)と呼ばれ、奄美大島ではくさんでー、だーなとも言う。
直径2-5cm、高さ5-12mの中形の竹。表面に毛は無いが、底部には白く短い毛がある[2]。枝先に葉が2-5枚付く。花は穂状に付き、長さ3-8mm。原産は中国の長江流域、または浙江省、福建省の[2]山地で、黄河以南の山野に分布する[2]。ベトナムではバックカン省など、北部に分布する。日本や台湾などにも移入され、自生化している。開花周期は60年‐120年。
稈の基部から枝下あたりまでの節が斜めになって、節間が不規則に短く詰まって膨らんでいる。それが七福神の布袋の膨らんだ腹を連想させることから布袋竹と名付けられた。中国では「人面竹」と呼んでいるが、布袋と同じ連想の「羅漢竹」、「寿星竹」、「仏肚竹」や、「観音竹」、「邛竹」などの別名もある。
同様の節の形を有するモウソウチクの変種はキッコウチク(亀甲竹)と呼ばれ、その直径は約10cmでホテイチクよりも太い。
園芸植物として各国の庭に植えられている。
節の斜めになった部分が握りやすく、乾燥材は折れにくいため、釣り竿として使われる。かつて、ホテイチク製の釣り竿が外貨獲得の花形だった時期がある。
モウソウチクなどと同じ様に加工して、杖、小さい器や柄杓などを作ることもできる。
稈は他に若竹の幹を破って、薄い内膜を鳴らす子供の玩具とし、その音からググ竹と呼ばれた。
タケノコ(薩隅方言で「こさんだけんこ」[3])はモウソウチクのタケノコの時期より後の4月下旬から5月上旬(中国では主に5月[2])に出てくる地上部を、手で折るとポンと音がして取れる[3]が、鎌で刈ることもある。無毛で、竹皮も手で剥ぎ取ることができる上、アク抜きの必要がなく、歯ごたえも味もよい。一般に煮付け、炊き込みご飯、みそ汁、漬物で食べられる。鹿児島県では軽くゆでて、刺身と同様に酢味噌を付けて食べることも多い[3]。中国では、「小笋尖」などとも呼び、鶏肉などとスープにしたり、炒め物にして食べることが多いが、メンマ(シナチク)にも加工される。
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