ノロゲンゲ(野呂玄華[1]、野呂幻魚[1])、学名 Bothrocara hollandi は、スズキ目ゲンゲ亜目ゲンゲ科に分類される魚の一種。
ゲンゲは下魚(げぎょ)の意であるが[1]、一般的には「下の下」が訛ったとされる[2]。ノロ(野呂)の由来は不明とされている[1]。コラーゲンたっぷりと人気が出てきた2000年頃から「幻魚」と当て字をされることもあり、そこから「げんぎょ」とも呼ばれることも増えた。別名水魚(みずうお)ともいうが、ミズウオ科のミズウオとは別種。
地方名として、鳥取県でドギ、豊岡市ではグベ、京都府丹後町ではグラ[3]、石川県ではゲンゲンボウ(石川では昔はミズウオと呼ばれた)、秋田県ではスガヨと称する。
体色は淡紅緑色[4](淡褐色[5])。体長は約30cm[1][4][5]。ゼラチン質に覆われているのが特徴[1][4][5]。日本海及びオホーツク海の水深200mから1800mの深海域に生息[1][4]。
底引網やカニ漁において混獲される[1]。主に日本海側で食用とし、干したものを軽く炙って、そのまま酒の肴にしたり、味噌汁や鍋物の具や吸い物の種にしてもよく、天ぷらでも美味しい。[1][4][5]。肉は柔らかく、淡泊であるが、ぬめりがあるため、口当たりが良い。