Trillium apetalon Makino
和名 エンレイソウ(延齢草) ウィキメディア・コモンズには、エンレイソウに関連するメディアがあります。エンレイソウ(延齢草、Trillium smallii )は、ユリ科エンレイソウ属の多年草。別名、タチアオイ。
「エンレイソウ」という呼び名は、他のエンレイソウ属 (Trillium) 植物に対して、またはエンレイソウ属全般を指して用いられる場合もある。
太く短い根茎から、高さ20-50cmの茎が一本伸び、その先端に3枚の葉を輪生する。葉は葉柄を持たず、茎から直接生ずる。葉の形状は丸みを帯びたひし形で、直径は10-20cm。花期は4-6月。3枚の葉の中心から短い花柄が伸び、小さな花をつける。花は花弁を持たず3枚の緑色または濃紫色のがく片を持ち、横向きに咲く。
日本では、北海道、本州、四国、九州に分布し、低地や山林のやや湿った場所に生える。東アジアでは、サハリン(樺太)、南千島に分布する。
黒く熟した果実は食用となる。
根茎は中国では延齢草根と呼ばれ、古くから胃腸薬や催吐剤などの薬草とされる[1]が、サポニンなどの有毒成分を含む有毒植物であり、過量に服用すれば、嘔吐、下痢などの中毒症状を起こす[1] 。
北海道大学においては、学内のサークルや会合、機関紙や冊子、敷地内の施設などの命名に、エンレイソウまたは延齢草の名がよく使われている。ただし、大学の校章に使われているのはオオバナノエンレイソウの方である。