ヤナギ科 Salicaceae はキントラノオ目に属する科の一つ。ヤナギやポプラなどの木本を含む。
ヤナギ亜科とカミニンギョウ亜科は、葉の鋸歯まで葉脈が入り込み、そこで拡大して分泌腺や短い毛となった構造(Salicoid teeth)を持つ[1]。また、サリチル酸の配糖体であるサリシンは、植物ではヤナギ亜科でのみ見られる[2]。
ヤナギ連 Saliceae は特徴的なグループで、この科で唯一、北半球の温帯から寒帯に分布する。ヤナギ属(Chosenia ケショウヤナギ属とToisusu オオバヤナギ属を含む)・ヤマナラシ属を含み、かつてのクロンキスト体系や新エングラー体系ではこの2属のみがヤナギ科だった。ヤナギ連の特徴として、
等がある。
約54属1200種が属する[3]。
概ね次のような系統樹が得られているが、各連の構成には少し不確定な部分がある。Flacourtieae 連は側系統的である[3]。
Samydoideae
Azara(イイギリ連)
タカサゴノキ連
Abatieae
Prockieae
トゲイヌツゲ連
Flacourtieae(Prockieae、タカサゴノキ連の一部を含む)
ヤナギ連