ヘクソカズラ(屁糞葛、学名: Paederia scandens)は、アカネ科ヘクソカズラ属の蔓(つる)性多年草で、至る所に多い雑草。葉や茎に悪臭があることから屁屎葛(ヘクソカズラ)の名がある。古名はクソカズラ(糞葛・屎葛)。別名ヤイトバナ[2]、サオトメバナ。中国植物名では鶏屎藤(けいしとう)とよばれる[2]。
大きさ、艶、毛の有無など、変異が多い[3]。
茎は蔓になり、右から左巻きに他物に絡みつく[3]。 葉は蔓性の茎に対生し、形は披針形から広卵形で、縁は全縁。
花期は7月から9月頃で、葉腋から短い花序を出して、花弁は外側が灰白色、中心は紅紫色であり、その色合いが灸を据えた跡のようなのでヤイトバナ(灸花)の別名がある。果実は黄褐色で径6 mmほどの球形である[3]。
日本各地、東アジアに分布する。日当を好み、各地の草やぶや樹木などに絡みついている[3][2]。
干して水分を飛ばした果実、または生の実を薬用とする。ただ、生の果実はかなりの臭気を放つのに対して、乾燥したものは不思議と臭いが消えるため、乾燥したものを使うことのほうが多い。劇的ではないが効用は認められており、しもやけ、ひび、あかぎれなどの外用民間薬として生の果実をつぶした汁が使われる[2]。また、中国では日本の生薬に相当する鶏屎藤が全草[2]、鶏屎藤果に果実が用いられるのが知られている。利尿に内服される利用法もあり、全草を煎じたものが腎臓病や脚気、下痢、黄疸に効能があるとされる[3][2]。
美肌化粧料として肌に潤いを与える効果もある[3]。果実10–20 gを押しつぶしたものをエタノール250 ccで1週間ほど冷暗所に置いたものをろ過し、グリセリン200 ccと水を加えて全量1000 ccとし、生の果実のままでは臭みがあるため、ミカン・バラ・ジンチョウゲなどのエタノール浸出液または香料が混ぜられる[3]。
ヘクソカズラ(屁糞葛、学名: Paederia scandens)は、アカネ科ヘクソカズラ属の蔓(つる)性多年草で、至る所に多い雑草。葉や茎に悪臭があることから屁屎葛(ヘクソカズラ)の名がある。古名はクソカズラ(糞葛・屎葛)。別名ヤイトバナ、サオトメバナ。中国植物名では鶏屎藤(けいしとう)とよばれる。