オナジマイマイ(同蝸牛)、学名 Bradybaena similaris は、有肺目オナジマイマイ科に分類されるカタツムリの一種。人家付近や田畑などで見られ、野菜や苗などを食害する小型のカタツムリである。東南アジア原産だが農作物に付着し、日本を含む世界各地で外来種として分布を広げた。
成貝は殻高13mm・殻径18mmほどで、カタツムリとしてはやや小型である[1]。貝殻の螺層は5.5階でよく膨らむ。貝殻は半透明の黄白色か褐色で、褐色の色帯が1本入るものと入らないものがいるので、殻の配色は計4パターンとなる。有帯は無帯に,黄色は赤色に遺伝的に優性である。この中では黄白色・無帯のものが多い[2]。臍孔は小さい[3]。ウスカワマイマイに似るが小型で体層は大きく発達せず、殻口が肥厚するので区別できる。軟体部は淡褐色をしている。
本来の分布域は東南アジアで[3]、基産地はティモール島である[1]。しかしチャノキ、サツマイモ、サトウキビなどの農作物に付着し、これらの伝播とともに世界各地の熱帯・温帯地域に分布を広げてしまった[4]。日本でも北海道南部以南の各地で見られる[5]。
人家付近の庭園や農耕地などに生息し、草木の根元などに潜む[6]。山林には生息しない。日本産カタツムリではウスカワマイマイと同様に人里に出現しやすい種類である。
雌雄同体なので交尾により他個体と精莢を交換した後に産卵する。春から秋まで産卵するが、特に6-8月によく産卵する。また秋に交尾した個体はそのまま越冬し翌年春に産卵する。交尾回数が多いほど産卵数と産卵回数も増え、産卵期間も長くなる。1度の産卵数は約20個で、産卵後2-3週間で孵化し、この子貝は生後100日ほどで性成熟し繁殖可能になる。寿命は少なくとも3年とみられている[2]。
オナジマイマイ(同蝸牛)、学名 Bradybaena similaris は、有肺目オナジマイマイ科に分類されるカタツムリの一種。人家付近や田畑などで見られ、野菜や苗などを食害する小型のカタツムリである。東南アジア原産だが農作物に付着し、日本を含む世界各地で外来種として分布を広げた。